昨日はプレスタワーで行われた
「大阪大学・金沢大学・浜松医大“連合小児発達学研究科”開設記念シンポジウム」
にお勉強に行きました。
開会時間が少し過ぎてしまい、慌てて会場のある最上階でエレベーターを
降りようとしたら、目の前で慌てて乗ろうとしていたのが 鈴木康友 市長様!?
思わず 「こんにちは」 とご挨拶しましたら、
市長様も「こんにちは」 と言って下さいました。
いい人♪
そして、市長様が開会のご挨拶をされるような重要なシンポジウムだったのですよ。
とっても専門的な難しい内容もあり、素人の中の素人の私など、日本語なのに???な
事もありましたが、私なりに記録として書かせていただきますね。
「子どものこころ」について、何か困ったことが起こったとき、
どこに頼ったらよいか?
精神科、小児科、学校、相談機関・・ が浮かびますが、
迷ってしまいますよね。。
相談できる
「子どものこころ」の専門家が足りないのが現状だそうです。
子どものこころの問題に対し、従来は社会心理学や教育学の側面からみることが
中心だったけれど、それだけではなく
小児発達神経学、画像生物学、疫学統計学、高次脳機能学などの
医学的な観点からもアプローチできる高度専門家の育成を目的とした教育機関の設立が急務となり、
この3つの大学の特色(それぞれの得意な分野)を生かした大学院が平成21年に開設されたそうです。
「子どものこころ」のスペシャリストが生まれる
ということです。
そして、この講演テーマが「子どものこころはどこまでわかったか?そのメカニズム」。
お話くださったのがこの分野ではすごい先生ばかりなのですが、
特に
杉山登志郎先生のお話が直接聞けるのは貴重な体験なのでした。
先生の患者さんなどの現状や、どんな研究が進んでいるのかなど、
興味深いお話でした。
「百年に一度の精神医学の変換期に立ち会っている」というお言葉がありました。
私もそんな百年に一度の先生のお話を聞けるなんて感激でした。
子どものこころの問題については、ほんとうに奥深い問題でもあるなぁとつくづく思います。
この問題に関して考えれば考えるほど頭の中が果てしない物語になってしまい・・
結局のところ健康で生きてるだけでも奇跡だな と思うのです。
ちょうど私がこの会場に向かうバスが10分も遅れてバス停にきて
満員状態。
私のまわりには女子高生がたくさん乗っていました。
途中で2人がけの席がひとつ空き、女子高生の隣に年齢的には高校生くらいの
男の子が座りました。
普通はこんな女子高生だらけの中に座るのは勇気がいる事だし、
一般的にこの行動は珍しいですよね。まず座らない。
でも、この座った男の子はあまりまわりを気にしないタイプ。
おそらく発達障害がり、見た目からそれを女の子たちは察していました。
隣になった女の子はまわりの席の女の子たちに
「まじ、ありえんら~」を繰り返し、
「次で降りるしわたし」「・・ってか降りれんかも」
などど
まわりの女の子たちもキャアキャアと静かに騒いで冷やかしています。
集団の女の子って残酷だな・・
この男の子はどういう気持ちなんだろう?
彼にしてみたら、ただ席が空いたから座る という行動をとっただけ。
まわりの反応、わかってないといいな。。
これから向かう楽しいことで頭がいっぱいだといいな。。
こんなことがあっての、発達障害の最先端のお話。
ずっと男の子の顔が浮かんでました。
子どもの発達障害自体は、とっても純粋できれいな心が特長だと思っています。
ところが、社会的な刺激を受けて二次障害(引きこもりや鬱や・・)が起きるんです。
みんなと少し違うことで、
まわりから馬鹿にされたり、集団生活でのストレスなど・・
今の社会では成長とともに心が壊されていく・・
そんな社会なら引きこもっていてもかまわない・・
でも、引きこもったままでは生きていけない・・
どうすればいいんだろう
強くなってほしい・・
どうすれば・・
・・果てしなく続く物語です。。
“睡眠”についてもその重要性が説明されました。
昼間しっかり日光に当たると睡眠時間が安定してきて、
発達障害の症状が軽減することもあるそうです。
“いびき”をかく子どもは無呼吸症候群などの注意が必要で、
酷い場合は手術などの治療をすると、明らかに症状が改善するそうです。
自閉症に関しては、
早期発見して社会に適応できるようにしていくことが一番大切だそうですが、
早期発見できる専門家が少ないため、
発見しやすい方法として、当事者たちの協力を得てデータを集め、
「生物学的診断マーカー」を作っているそうです。
血清の成分などで、数値が高いとか低いとかチェックしていくと
自閉症の疑いが強い か そうでないか の結果がわかるというものです。
その他にもいろいろ専門的な研究の説明がありましたが、
とにかく最先端の研究と言っても、地道な作業の積み重ねなのだなと思いました。
「ふつう」って何なんだろう・・
この社会はどうなっていくんだろう・・
うちの子たちの将来は・・
なんてぐるぐる考えながら、
歩行者天国を片付けにかかっている大通りを過ぎ
バスに乗れずてくてくと、オレンジの夕焼け空に向かって歩いて
寄り道しながら帰宅する頃には、満月が綺麗に輝いておりました。
長くなりました。